全日制の高校に進学した後、自分が思い描いた高校生活と違う、校風が合わない、校則が厳しすぎる、友達との関係がうまく行かない、大学進学を前提にした授業についていけない、などなど様々な理由で中退してしまう生徒がここ数年多くなってきています。また中退までは行かずとも、高校を変えたいと考えている生徒はさらに多いと言われています。ほかの全日制の高校に転入・編入する場合、個別に相談すれば可能性がゼロというわけではありませんが、なかなか実現しにくいのが現実です。一般的には補欠募集になるため受け入れ枠は限られており、運よく枠が空いていたとしても、再受験をしなければなりません。さらに以前の高校での修得単位は白紙になってしまうので1年生からのやり直しとなり、あまり現実的な選択とは言えないのです。また、私立高校に転入・編入するという事も考えられますが、応募資格で、<転勤・転居による一家転住><海外帰国子女>以外の<条件なし>での募集人数はかなり少ないのが実情です。その辺、通信制の場合、転入・編入に対し非常に門戸が広く、その辺りが最近注目されている理由の一つです。
下図は、文部科学省が発表した、高校中退・対策者数の推移及び、その事由をまとめたデータです。総数は下降の傾向を見せますが、依然として多いのが原状といえるでしょう。

文部科学省が平成20年に発表した、国・公・私立高校の中途退学者数は、2007年の数字で、中退者数は72854人で、高校在籍者に占める割合は2.1%となっています。2001年をピークに、この中退率の数字はここ数年減少傾向にありますが、いまだに、全高校生の50人に1人は中退しているという数は、決して低いとは言えません。このような中退者の中にも、改めて大学に行って「専門的な知識を学びたい」、「新たな技能を身につけたい」と強く願っている生徒も多くおり、それを可能にするのが、高等学校卒業程度認定試験(いわゆる高卒検定、かつての大検)です。この試験をパスすることで、高校を卒業したという資格が得られ、大学・短期大学・専門学校への進学が可能になります。つまり、高校2年生で中退しても、1年間頑張ってこの試験にパスすれば、高校3年時に大学の受験が可能になるのです。この高卒認定試験は、受験が年に2回に増やされたことなどで、受験者数は毎年増加傾向にあります。大検が最後に行われた平成16年度は、出願者が24960人であったのに対し、平成20年度は33264人と、4年間で大幅に増加しています。なかなか一人で高卒認定試験、さらに大学の受験勉強を目指すのは大変なので、高卒認定予備校と大学受験予備校に通う方も多いようです。さらに、もし大学受験まで3年間の時間が取れるのであれば、通信制高校と受験対策に力を入れているサポート校に通うという選択肢もあります。